空港から車に乗った。
車の運転手は私のためだけに、専任のモンゴル人Bさん。
元ラグビーの大八木に似た体格の人だった。職業がレスラーでも信じてしまいそうな立派な体格。
運転手なんてもったいない!!
ウランバートルは日本の都市に劣らないくらいの町並みだったが、車で郊外へ出ると、すぐ、のどかな草原の風景になった。
アルタンボラクまで車で移動。
移動中に、軍の訓練所を通り抜けようとすると、軍の兵隊に車を止められた。
(えっ、なんで拳銃をもった兵士がいるの?連行されるの?)
運転手とBさんが何やら兵士と会話をかわし、再出発できた。
通訳のHさんによると、「中国、ロシアと合同で訓練している最中だ」そうだ。
「(おい、おい、あぶねーじゃないの?なんでそんなとこ車で通るの??)」と不安になったが、特に訓練している様子は見られなかった。
目的地のアルタンボラクは世界地図上ではロシアとの国境に近い。
通訳のHさんに地図を見せ、確認すると、「そのアルタンボラクではありません!!ウランバートルの近くのアルタンボラクです。」と言われた。
どうも同じ名前のローカルの「アルタンボラク」があるらしい。
「何だ。世界地図にのらない無名の土地に行くのか?」と少しガッカリした。
しばらくすると、小さな小川を車でわたった。
元々道らしい道がなく、標識もない大草原。川を車で渡るのも当たり前のようだ。
通訳のHさんの話だと、
「適当に走っているわけではない。今までHさんがこの仕事をして、運転手が道を間違ったり、道に迷ったりしたことがない」と関心していた。
前に1台、同じような車が走っていた。
通訳のHさんが「前の車も、アルタンボラクに行きます。60歳の日本人おばあちゃんが旅行客です。同じように通訳一人がついています。最初の3日間は同じコースで、いっしょになります」との事。
日本の旅行会社が僕と違うが、モンゴル側の旅行会社が同じだそうだ。
どうせなら、いっしょの車にすればいいのに、日本人一人に対し、通訳と運転手、車1台つけて、「常識では考えられない。すごい贅沢な旅行だ」。
僕がお世話になった車
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